「梅はその日の難逃れ」は本当?古人が信じた「三毒」を絶つ梅の驚異的なパワーの正体
6月、スーパーの店頭に並び始める青々とした梅の実。その爽やかな香りに誘われて「今年こそ梅仕事に挑戦しようかな」なんて思う方も多いのではないでしょうか。
ところで、昔から「梅はその日の難逃れ」や「梅は三毒を絶つ」なんて言われていますが、この「三毒」って一体何のことかご存知ですか?
単なる迷信かと思いきや、実はこれ、現代科学でも裏付けられつつある驚きのパワーを秘めているんです。知れば明日から梅干しを見る目が変わるかもしれませんよ。
さて、古くから語り継がれる「三毒」とは、「水の毒」「血の毒」「食の毒」のことを指します。
1.「水の毒」:体内の水分バランスの乱れ(むくみなど)
2.「血の毒」:血液の汚れやドロドロ状態
3.「食の毒」:食中毒や不摂生による毒
これらを絶つと言われる梅ですが、まず注目すべきはその強烈な「酸っぱさ」の正体であるクエン酸です。
クエン酸は体内のエネルギー代謝をスムーズにし、疲労の原因となる乳酸の蓄積を抑えてくれます。これが代謝を促し、血液をサラサラに保つ一助となるわけです。まさに「血の毒」へのアプローチですね。
さらに、最近の研究では梅干しに含まれる「バニリン」という成分に、脂肪細胞の燃焼を助ける効果があることも分かってきました。また、梅に含まれる特有のポリフェノールには、インフルエンザウイルスの増殖を抑えたり、胃ガンの原因とされるピロリ菌の活動を抑制したりする働きがあることも判明しています。これぞ現代版の「食の毒」対策と言えるでしょう。
ところで、「青梅をそのまま食べると死ぬ」という物騒な噂を聞いたことはありませんか?
実はこれ、あながち間違いではありません。未熟な青梅の種や果実には「アミグダリン」という成分が含まれており、生で大量に食べると体内で青酸を発生させる猛毒に変わるのです。
しかし、不思議なことに梅干しや梅酒として塩漬け・アルコール漬けにしたり、加熱したりして「熟成」させることで、この毒素は消失します。先人たちが手間暇かけて「梅仕事」を行ってきたのは、毒を消して健康成分だけを引き出すための究極の知恵だったんですね。
「梅はその日の難逃れ」。
朝、一粒の梅干しを食べるだけで、その日の災難から逃れられる。
忙しい現代人こそ、この小さな一粒に秘められた大きな力を借りて、健康な一日をスタートさせてみてはいかがでしょうか?
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