「食」のメディア
食欲の秋。そもそもなぜ秋なんだろう?

秋と言えば....
読書、スポーツなどなど
様々なことをするのにうってつけの季節として、〇〇の秋と表現しますよね?
SYOKUTSUは、「食」のメディアですので、食欲の秋についてお話したいなぁ
と思っていたんですが、そもそもなぜ秋なんだろう?と・・・。
別に、食べる行為は毎日行われる訳ですし、四季があるこの日本で、なぜ秋でなければならないんだろう?と素朴な疑問が出てきました。
ということで、なぜ秋が食に向いているのか?深堀りしていこうと思います。
さて、冒頭でもお伝えしましたが、秋が食に向いている理由を感情的なお話ではなく、もう少し理論だって考えていきたいなと思います。
秋に旬を迎える食材というのは、他の季節に比べ多い。
というのは、感覚的なお話ではなく、実際に多いようです。
野菜などの農産物でいうと、市場に出回っている農産物の約50%が秋に収穫時期や旬を迎えます。
海産物や畜産や酪農などで見ても、多くが秋に旬を迎えるようです。
では、なぜ秋なのか?
これは、秋の前後の夏と冬が関係しています。
夏の季節は、日が出ている時間が長い = 光合成できる時間が多い = 栄養分が多い
夏の期間にいっぱい光合成できた農産物は、たくさんの栄養を蓄えています。
それは、冬に向けて栄養素を蓄えようとする生存戦略の1つです。
そのため、夏を越えた農産物は、栄養価が高く云わば美味しい状態になります。
これは、食べ物に限った話ではなく、光合成をする植物全般に言えることで、木に繁殖するきのこ類は植物が夏場に蓄えた栄養を元に、涼しい気候になる秋に一気に繁殖します。
農産物やきのこ類が秋に旬を迎えるのは、そう言った理由があるからなんですね。
では、秋と言えば「秋刀魚」などの海産物などが秋に旬を迎える理由は...
これは、冬に関係しています。
植物と同じく冬を越すために、秋に脂肪を蓄えます。
また産卵期に当たる種は、産卵に向けて脂肪を蓄えます。
そのため、秋は脂がのって美味しいということになるんですね!
では、私たち人間はどうでしょうか?
単純に美味しいものが増えるから、食欲の秋と言うんでしょうか?
これも、しっかりとした理由がありました。
まず、植物や魚介類と同じく冬に向けて脂肪を蓄えようとする機能が人間にはまだ残っていると言われています。
語弊を承知に言うならば、太ろうとする。
これは、本能にインプットされた生存戦略的機能で、抗うことはできない。
もはや無意識のレベルで、秋に人間は太ろうとする。だから食欲が湧いてくるということなんでしょうね。
また、夏の暑さで疲労が蓄積した体をケアするという側面もあるようで、体が必死に回復しようとするために食欲が出てくるみたいです。
気候も関係していて、夏から秋にかけて涼しくなることで、基礎代謝が上がるそうです。
夏場は、勝手に体温は維持できるところ、涼しくなることで勝手に体温を維持することができなくなり、そこでエネルギー消費が上がるため食べて補充するという働きも食欲が上がる理由の一つだそうです。
あとは、日照時間も関係しているようで、日光を浴びることで分泌される「セロトニン」という脳内物質の分泌が減るそうです。
まぁ日光を浴びて生み出される物質などで当たり前ですが、このセロトニンは食欲を抑制する効果があるようで、この物質が減ることで、相対的に食欲が増すそうです。
美味しいものが増える
冬支度を始める
夏を乗り切った体を癒やすターン
などなど、様々な理由があって、食欲の秋という表現が生まれたんですね!
いかがでしたか?
何も考えずに食欲の秋だね!と言っていましたが、調べてみると合理的で理にかなった言葉だったんだと思うと、生物の営みというのは本当に無駄が無いなぁと思える調査でした。
ちなみに、セロトニンとは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、精神の安定や心のバランスを整えるための物質です。
これが不足すると不安になったり、不眠などの精神症状のリスクが上がるそうです。
セロトニンは、トリプトファンと呼ばれる必須アミノ酸から合成され、このトリプトファンは大豆製品、魚類、肉類、卵、ナッツなどに多く含まれています。
食欲の秋だからこそ、旬を迎える魚など食べて、心身ともに健康に過ごしたいですね!
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