水酛について
水酛(みずもと)とは、日本酒の酒母を作る手法の一つです。生米と蒸米を水に浸して天然の乳酸菌を増殖させ、その水(そやし水と呼びます)を利用した酛立て(酒母)の製法で、室町時代に生まれた最古の醸造技法と云われます。
酒造りの初期段階で重要な役割を果たす酒母は、酵母ともろみを混ぜて作られ、酵母が活性化し、酒造りの発酵が始まります。
水酛の特徴は、酵母ともろみを水で希釈して混ぜ、適切な温度で管理することです。この手法により、酵母が均一に分散しやすくなり、発酵のスタートが早まります。水酛を作る際には、清潔な容器と水質にも注意が必要です。
また、酵母ともろみを希釈する比率や温度管理など、細かな工程が酒造りの成功に影響を与えます。水酛は、酒造りの初期段階で酵母の活性化を促進し、醪(もろみ)の発酵を助ける重要な工程です。良質な水酛を作ることで、日本酒の品質や風味を高めることができます。このように、水酛は日本酒の酒造りにおいて欠かせない要素の一つであり、伝統的な手法として受け継がれています。
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